副資材・MRO(間接材)とは

副資材とは、製品そのものにはならないものの、製造や設備の維持に欠かせない資材のことです。潤滑油・切削油・研磨材・接着剤・軍手・ウエス・梱包資材などが代表例です。製品を構成する原材料や部品とは違い、加工や作業を支える「脇役」の資材といえます。

MROは Maintenance(保全)、Repair(修理)、Operations(操業)の頭文字をとった言葉で、設備を維持し工場を動かし続けるために使う間接材の総称です。副資材に加えて、補修部品・スペアパーツ・工具・作業消耗品などを幅広く含みます。「間接材」「MRO部品」「MRO消耗品」などと呼ばれることもあります。呼び方は現場によってさまざまですが、いずれも「売り物ではないが、なくなると業務が止まる資材」という点で共通しています。

直接材との違い

在庫管理を考えるうえで、副資材・MRO(間接材)と直接材の違いを押さえておくと整理しやすくなります。

直接材は「作るために計画的に買う」もの、間接材は「使うぶんを切らさないように補充する」もの、という性格の違いがあります。そのため、直接材と同じ発注の仕組みでは間接材はうまく回らず、欠品しやすくなります。

工場の消耗品・副資材が欠品しやすい理由

副資材やMROが欠品しやすいのは、担当者の不注意というより、管理の性格上どうしても手薄になりやすいからです。主な理由を見ていきましょう。

品目が多く、一つひとつの金額が小さい

間接材は品目数が膨大なわりに単価が低く、「これくらい管理しなくても」と後回しにされがちです。しかし数が多いぶん、どこかで必ず切れる品目が出てきます。

発注担当が曖昧になりやすい

直接材と違って担当が明確に決まっていないことが多く、「気づいた人が発注する」運用になりがちです。誰も気づかなければ、そのまま欠品します。

保管場所が現場に分散している

副資材は使う場所の近くに置かれるため、複数のライン・棚・倉庫に分散します。全体でいくつ残っているのかが把握しづらく、「別の場所にあると思っていた」という取り違えも起きます。

在庫表が更新されない

紙やExcelの管理表があっても、現場で使うたびに更新するのは手間がかかり、実数と記載がずれていきます。古い数字をもとに判断すると、発注のタイミングを逃します。

そして厄介なのは、クリティカルな副資材ひとつの欠品で、設備や生産ラインが止まってしまうことです。金額の小さな消耗品が、大きな損失の引き金になりかねません。

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ABC分析で優先度を分ける

品目数の多い副資材・MROを、すべて同じ手間で管理しようとすると続きません。そこで有効なのが、重要度に応じて管理の力の入れ方を変えるABC分析という考え方です。

すべてを完璧に管理するのではなく、「止まると困るものから確実に」という優先順位をつけることで、限られた手間で欠品リスクを大きく下げられます。金額基準だけでなく、「欠品したときに生産が止まるかどうか」という影響度でランク付けするのが、MRO管理では特に重要です。

品目ごとに発注点を決める

優先度を分けたら、次は品目ごとに「いくつになったら発注するか」という発注点(最小在庫数)を決めます。発注点があいまいだと、判断が人によってばらつき、対応が後手に回ります。

発注点は、入荷までのリードタイムのあいだに使う量に、余裕(安全在庫)を足して設定するのが基本です。使用量が読みにくい品目や、リードタイムの長い品目ほど、安全在庫を厚めにとっておくと欠品を防ぎやすくなります。

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システム化で管理の手間を減らす

優先度付けと発注点が決まっても、それを紙やExcelで運用し続けるのは大きな負担です。特に品目数の多い副資材・MROでは、更新漏れや発注漏れが起きやすく、システム化が効果的です。副資材管理の観点では、次のような機能があると無理なく続けられます。

Stocker Biz でできること

Stocker Biz は、こうした副資材・MRO管理に必要な機能をひとつにまとめたクラウド在庫管理システムです。スマホでバーコードを読み取って在庫を更新でき、現場での更新漏れを抑えられます。発注点を下回った品目を検知して発注担当者へ通知するため、品目が多くても欠品に気づける状態をつくれます。

保管場所ごとに在庫を整理でき、発注担当を品目・部署ごとに設定できるので、「誰が発注するか」が曖昧になりがちな副資材の課題にも対応できます。既存の品目リストはCSVでまとめて取り込めるため、Excel管理からの移行もスムーズです。

活用例

製造現場での具体的な活用イメージは、製造業の補修部品・消耗品管理のページで紹介しています。消耗品・備品全般の管理は消耗品・備品の在庫管理もあわせてご覧ください。

よくある質問

副資材・MROとは何ですか?

副資材とは、製品そのものにはならないものの製造や設備の維持に必要な資材で、潤滑油・切削油・研磨材・接着剤・軍手・ウエス・梱包資材などが含まれます。MRO(Maintenance, Repair and Operations)は、設備の保全・修理・操業に使う間接材の総称で、副資材・補修部品・スペアパーツ・工具・消耗品などを幅広く指します。製品を構成する直接材(原材料・部品)と区別されます。

工場の消耗品・副資材が欠品しやすいのはなぜですか?

副資材やMROは品目数が多いわりに一品目あたりの金額が小さく、直接材ほど厳密に管理されないためです。担当が曖昧で「気づいた人が発注する」運用になりがちで、保管場所も現場に分散し、在庫表が更新されないまま、使おうとして初めて切れていることに気づく——という流れで欠品が起きます。欠品したクリティカルな消耗品ひとつで設備や生産ラインが止まることもあります。

品目が多い消耗品・副資材はどう管理すればよいですか?

すべてを同じ手間で管理しようとせず、ABC分析で優先度を分けるのが基本です。欠品すると設備停止につながる重要品目(Aランク)は発注点を高めに設定して重点管理し、金額が小さく代替の効く品目(Cランク)は簡素に管理します。そのうえで品目ごとに発注点を決め、在庫をリアルタイムに更新し、発注状況を見える化すると、少ない手間で欠品を防げます。

まとめ

工場の消耗品・副資材(MRO)は、製品にはならないものの、切らすと作業や設備が止まる大切な資材です。品目が多く単価が小さいために管理が後回しになりやすく、担当の曖昧さ・保管場所の分散・在庫表の更新漏れといった要因が重なって欠品が起きます。

防ぐには、ABC分析で「止まると困るもの」から優先的に管理し、品目ごとに発注点を決め、在庫更新と発注状況を見える化することが有効です。品目数が多く紙やExcelでの運用が限界に近づいたら、在庫管理システムによる仕組み化を検討するタイミングといえるでしょう。